photo by Yukio Yoshimura

避暑地に建つ週末住居である。

景観条例によって勾配屋根であることが求められていたため、建物の外形は、深い軒を持った簡潔な切妻屋根とした。室内は、家(=<外の家>)の内部に家(<=内の家>)があるような特徴的な断面構成となっている。

軒が深いことに加えて、鬱蒼とした森の中にあるため、トップライトを効果的に設けた。トップライトからの自然光が、<外の家>の屋根と<内の家>の屋根の隙間に広がっていき、<内の家>の屋根面に貼られた和紙を通して、それぞれの部屋へと拡散していく。