房総半島では、丘陵地が多くの小さな河川に浸食されて、谷戸と呼ばれる特徴的な地形が多く見られる。そのように典型的な谷戸の、平野部の縁に位置した、築100年ほどの古民家の改修である。

既存部分については、その主要な架構全体を残しつつ、痛みと改変の激しかった小屋組や外壁等を架け直して、新旧の空間を響き合わせている。